全校朝礼講話

公開日 2018年02月26日(Mon)

学年末考査も終わり,今週木曜日には,卒業式も控えている。いよいよ今年度も終盤を迎えているが,考査の反省を含め,それぞれで次の目標を明確にして取り組んでもらいたいことも多い。今朝は,そのことにも繋がる二つの先輩の例を話したい。
一つは,先日の新聞誌上でも紹介があった,本校一期生の新島義龍先生のご遺族から写真集が寄贈されたことである。「琉球列島の植物に魅せられて」という題名で,図書館と生物部に渡してある。奥様や娘さんが直接来校して,お話もお聞きしたが,私がこれまでお会いした,安陵の先輩方と共通する思いを,その話でも感じた。それは,愛郷心であり,出会いを大切に重ねてきたが故の母校に対する熱い思いである。先生は,大高卒業後,琉大に進学され,その後沖縄県内の高校で生物の教師として教鞭を執られ続けた。今回の写真集は,教え子たちが,その業績を残したいとして発行したものだということだった。お話の中で,「奄美は家族にとって近い場所だった。」と語られたことも印象的で,学究の傍ら毎年二回は長期帰省を行っていて,非常に愛着があり,そのためにも,大高にまず寄贈したいとのことだった。生物部を初めとして,有効活用してもらえたら先生やその教え子たちも喜ばれると思う。
もう一つの例は,ほぼ時を同じくして,本校19回卒のある教育長さんから,お手紙と本をいただいた。内容は,現代学生百人一首で本校が学校賞を受賞したことを新聞記事で知り,嬉しく思い送られたということだった。これも,図書館に配置しておくが,その中に記載されていたエピソードで興味深いものがあった。それは,ご自身が高校1年の時に,担任の先生が,鹿児島県の県鳥を鶴にするか,ルリカケスにするかで,大詰めにきている,そこで,ルリカケスになるようはがきを出そうと呼びかけ,クラス55人全員に葉書を配り書いて出した,後日ルリカケスに決まった知らせで,教室が沸き返ったというものだった。後日談でも面白いものが,書かれていた(カラーテレビ化への先駆けを提案理由に書いた同級生)が,何より興味を引かれたのが,県の象徴を決めるということに,頼まれもしないのに当事者意識を持って行動に移したということだ。身近な出来事に対してさえ,「どうせ無理」と引く若者がいる残念な風潮のなかで,動くこと,関わろうとすることは,大切だと改めて思う。先日生徒会が,笠利大火への募金活動を行ってくれたが,周囲を見渡せば,自分たちも関われるものというのがあるのではと思う。君たちは,個人としては意識はあると思う。それを具体的にどう動かしていくかを,先生方など周りとも相談しながら進めてもらえばと思う。これから先の社会で問われる力を身につけていくためにも,知識を武器にしながら,実践を積み重ねていく,そういう意識が,進路開拓にも繋がっていくものと考える。
卒業式には,その教育長さんの同級生にあたられる方々が参列される。式に参加する諸君も,一番は三年生に対する思いで望んでほしいが,時空を超えた推測もしてもらえたらと思う。